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スポーツの秋を安全に楽しむための「捻挫予防」

まだまだ暑いですが、秋も近づいており、ハイキングや紅葉狩り、あるいは新しいスポーツを始める方も多いのではないでしょうか。
しかし、久しぶりの運動や慣れない山道では、思わぬケガのリスクが潜んでいます。

中でも特に注意したいのが捻挫です。

捻挫は「たいしたことない」と軽視されがちですが、適切な処置や予防を怠ると、痛みが長引いたり、くせになって再発を繰り返したりする原因になります。場合によっては剥離骨折などをおこしていることもあり、捻挫してしまうと回復に時間を要する場合もあります。
大事なことは起こる前に予防していくことが大切です。せっかくのスポーツの秋を台無しにしないためにも、今回は捻挫の原因から予防法まで、整形外科専門医の視点から解説します。

捻挫とは?なぜ起こるのか?
捻挫は、関節に強い力が加わることで、関節を支えている靭帯や腱、軟骨などの組織が損傷する状態を指します。最も頻繁に起こるのは足首の捻挫です。

足首は、内側と外側に多くの靭帯で支えられています。特に、足の裏が内側に向く「内返し」という動きで捻挫が起こりやすく、この時に外側の靭帯が引き伸ばされ、損傷され、場合によっては断裂することがあります。
階段の踏み間違い、バスケットボールなどのスポーツでの不安定な着地や、急な方向転換、他者との接触などが主な原因です。

捻挫を起こした直後は、以下のような症状が現れます。

痛み: 捻挫した瞬間から強い痛みが走ります。場合によっては「ブチっ」という音が聞こえることがあります。

腫れと内出血: 患部が腫れあがり、内出血によって患部の皮膚が青紫色に変色することがあります。

可動域の制限: 痛みのために足首を動かしにくくなります。

これらの症状が出た場合は、すぐに運動を中止し、応急処置を行うことが重要です。

捻挫をしてしまったら?- PRICE処置の徹底 -

もし捻挫をしてしまった場合は、医療機関を受診する前に、まずはPRICE処置を行いましょう。
これは、その後の回復に大きな影響を与える重要な応急処置です。

Protection(保護):患部をさらに悪化させないよう、周りにあるもので保護し、患部の安静を保ちます。周りに人がいれば肩を借りるなど助けを求めましょう。動けないなど、場合によっては救急車を呼ぶ必要があります。

Rest(安静):患部を動かさず、安静にします。無理に歩いたり、動かしたりしないことが大切です。無理せず、周りの人の助けを借りてください。

Ice(冷却):患部を氷嚢などで冷やします。冷やすことで炎症を抑え、痛みを和らげる効果があります。冷やしすぎて凍傷にならないよう気を付けて、15〜20分程度を目安に氷嚢を置いては外す、ということを繰り返し行いましょう。

Compression(圧迫):患部を弾性包帯などで適度に圧迫します。腫れが広がるのを防ぐ効果があります。ただし、強く締め付けすぎると神経を圧迫することがあるので注意してください。

Elevation(挙上):患部を心臓より高い位置に上げます。患部に血が集まりすぎることを防ぎ、痛みや腫れを抑える効果が期待できます。

これらの応急処置を行った後は、必ず整形外科を受診しましょう。早めに適切な診断と治療を受けることが重要です。

捻挫を予防するための3つのポイント
捻挫は、日頃からの予防を心がけることで、リスクを大幅に減らすことができます。

1. 適切な準備運動とクールダウン
運動前のウォーミングアップ、ストレッチは、筋肉や靭帯を温めて滑走を滑らかにすることで柔軟性を高め、ケガをしにくい状態に整える上で不可欠です。

ウォーミングアップ: 軽いジョギングやアキレス腱、ふくらはぎのストレッチを念入りに行いましょう。足首をゆっくりと回す運動も効果的です。

また、運動後のクールダウンも重要です。疲労した筋肉をゆっくりと伸ばすことで、柔軟性を保つ効果があります。

2. 足首周りの筋力・柔軟性を高めるトレーニング
足首を支える筋肉が弱いと、不安定になりやすく捻挫のリスクが高まります。以下のようなトレーニングを日常に取り入れましょう。

足指のグーパー運動: 椅子に座り、足の指でじゃんけんをするように「グー・パー」を繰り返します。足の指の筋肉を鍛え、地面を掴む力を養います。

タオルギャザー: 床に敷いたタオルを、足の指で手繰り寄せる運動です。足裏の筋肉を強化し、バランス感覚を向上させます。

片足立ち: バランス力を養う最もシンプルな方法です。安定した場所で片足で立ち、30秒キープします。慣れてきたら、目を閉じて行ったり、クッションの上で行ったりすると、さらに効果的です。

3. 適切な靴選びと装具の活用
捻挫予防において、靴選びは非常に重要です。

フィット感: 足の形に合った適度な靴を選びましょう。サイズが大きすぎたり、小さすぎたりすると、足が不安定になり、捻挫の原因となります。また、靴によっては足によくないところで折れ曲がる靴もありますので注意してください。

靴底の安定性: 靴底が厚く、クッション性やグリップ力が高い靴を選びましょう。不整地を歩く際は、くるぶしまでしっかりとホールドするハイカットの靴が捻挫予防に効果的です。

インソール(中敷き)の活用: 扁平足やハイアーチなど、足の形状に合わせたオーダーメイドのインソールは、足の安定性を高め、負担を軽減する上で非常に有効です。

すでに捻挫の既往があり、足首の不安が残っている場合は、サポーターやテーピングで足首を補強するのも一つの手です。

ただし、自己流のテーピングはかえって動きを妨げることもあるため
専門家から指導を受けることをおすすめします。

まとめ
捻挫は、誰もが経験する可能性のある身近なケガですが、適切な予防と対処でそのリスクを最小限に抑えることができます。

運動前のウォーミングアップ

日頃からの足首の筋力・柔軟性トレーニング

適切な靴選びと装具の活用

これらのポイントを実践し、スポーツやアウトドアを楽しんでください。
もし、足首に少しでも不安を感じたり、痛みが続いたりする場合は、お気軽にご相談ください。

当院では整形外科専門医が適切な診断・治療を行い、有国家資格である理学療法士がリハビリテーションを提供いたします。また、状態に応じて必要な検査を提供いたします。